カメラマッピング Camera Mapping

カメラマッピングという手法は業界では非常にポピュラーですが、学ぶ側からすると意外と知る機会やきっかけが少ないことかもしれません。ですが、カメラマッピングを知ることによって表現の幅や時間や作業効率を劇的に短縮することが出来るものです。ほとんどの3DCGソフトで実現できますので自分の扱えるソフトでどのように行うのか調べておくと良いかと思います。

Box Camera Mapping

Digital Camera Mapping Breakdown

Camera Mapping with Maya & Nuke – Chernobyl (2017)

カメラマッピングとは?

プロジェクションマッピング“は最近よく見かけたりすると思います。壁や建物に対してプロジェクターを用いて映像を投影することで不思議な空間や錯視を利用した映像表現をするものです。カメラマッピングは同じようにカメラ(ライト)から映像を投影することでオブジェクト(レイヤー)に映像(静止画)をマッピング(貼り付け)します。

古くはマットペインティングというガラスに直接絵の具で絵を描いてカメラの前に置いてそのまま背景や合成素材を撮影することがありました。また、スクリーンプロセスと呼ばれるフィルムやビデオの投影プロジェクターに背景などを映し出す手法もありました。カメラマッピングはデジタル技術を応用した新しいマットペインティングスクリーンプロセスと呼ぶことが出来るかもしれません。

ほとんどの3DCGソフト(MAYA,3dsMAX,Cinema4D,Blenderなど)やNuke(Objectは他のソフトからインポート)、AfterEffects(簡単な平面)でも可能です。

Autodesk Maya Camera Projection

Matte Painting from still image (3D camera projection) – Nuke

初期のカメラマッピング(パースマッピング)はいくつかアニメの作品の中で見ることが出来ます。
初期の頃は、地面、キャラクター、背景それぞれをプレート(板)状のポリゴンに貼付けて立体的に見せたものでした。
パースの遠近感を出すために、本来は一枚に描く背景を手前と奥のレイヤーに切り分け、それぞれをプレートに貼付けてAfterEffectsのような合成ソフトかCGソフト上で動かしていきました。
大友克洋『メモリーズ 大砲の街』(1995)や川崎博嗣『スプリガン』(1998)に見ることが出来ます。共にアニメーション制作は4°C
メモリーズ 大砲の街冒頭の廊下シーン

スプリガン 橋本晋治パートラストカットがパースマップ

どんな時に有効か?メリット

一枚の写真(画像)からカメラの動きや立体感、奥行き感を出す

複雑な建物、街並み、山などの景観を写真から、あるいは写真や画像のコラージュ(合成したもの)から同じようにカメラの動きや立体感、奥行き感を出す

奥行き情報(デプスマップ)を持つことが可能なのでフォグや合成レイヤーを挟み込むことが可能

3D立体映像(Stereoscopic)などの複数の視点(視差)を持つ映像に応用も可能
特にNukeは通常撮影した映像の3D立体視化(2D to 3DConversion)の作成によく使われている

3DConversion Stereoscopicプロダクション
StereoD

デメリットや注意点は

カメラマッピングの注意点は、あくまであるカメラからプロジェクション(投影)した映像をマッピング(貼り付けて)しているので裏側や影になっている部分には映像がないということです。ですので、カメラが回り込み過ぎるとバレが生じていまいます。また、映り込み、ハイライト、陰影などもすべてテクスチャーに依存しまうのでカメラの動きの中でやはり違和感が出る場合があります。その点に充分注意して扱う必要があります。

After Effectsのカメラマッピング

After Effectsでも簡単な平面構成のオブジェクトに対してカメラマッピングをすることが出来ます。これはライトの影を落とす=シャドウマッピングを応用しています。シャドウマップのテクスチャーの代わりに映像を投影することでカメラマッピングを実現しています。

2D to 3D Projection mapping Tutorial for Adobe After Effects